日本刀の樋の役割

樋とは日本刀の刀身に彫られる細長い溝のことを指します。日本刀の樋の役割は、刀を軽量化させる目的があり、全体の重量を1割程度減らすことができると言われています。戦をする際に重たい刀で戦うことは負担が大きくなるので、溝を彫って軽量化させることは実戦する際には大切なことなのです。また樋は、血を流す役割があります。血流しとも言われ、人を刀で切った際に付着した血がこの溝を伝って流すことができるのです。その他には刀に出来てしまった傷を樋を施すことで隠す目的で彫る役割もあります。樋は力が加わる方向を吸収させる役割もあり、刀に溝を施しておくことで、刃筋方向に加わる力を吸収して刀身を曲がりづらくさせることができます。